notes

村上春樹の世界_1

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半年ぐらい前から村上春樹さん全長編を最初から再読している。
30年ぶりに読むものもあり、
全然憶えていないところが多くえ〜っと驚きながら読み進めた。
と同時に全く新しい小説として読むことができた。

※ここに書くことは、個人の考え方であり感想をメモしてると思って、気にしないでほしい。
評論家でもないのに恥ずかしいし(あまりにもファンが多いと思うので)。

最初の風の歌を聴けから村上さんの天才的な比喩が素晴らしい。
数ある著作の中でひとつとして同じ比喩がでてきたことがない。
一部分だが例えていうと
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」で後半に、
図書館のリファレンスの女の子と食事をするところでは
「ウェイターがやってきて宮廷の専属接骨が皇太子の脱臼をなおすときのような格好で
うやうやしくワインの栓を抜き、グラスにそそいでくれた。」
と、ただワインを注ぐ行為だけでもこんなにおもしろい表現をする。

オリジナリティについてインタビューでも語っていた。

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こんなに細かく言うことは初めて。

「ノルウェイの森」についても納得したことがインタビューで書いてることがあった。
『リアリズムの話はもう十分』『これは僕が書きたいタイプの小説ではないと思った』と言ってる。
確かに村上さんの小説の時系列ではちょっと異質な感じがしていたのだ。
でもちょっと疑問に思ったこと。
ここでは
(特に『ノルウェイの森』というのは、僕にとって一番大切な作品だし)という言い回しになってる。
どちらが正しいのかわからない。

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