notes 2010.2

オリンピックでみんながんばってる。
毎回スポーツ選手に敬服するのは
4年も8年も12年も賭けてその一瞬のために練習し続けること。
そのモチベーションの持続は並大抵ではないのでは。

そういう、アスリートと違い
僕たちの仕事は割と早めに結果がでることで
モチベーションは何年も続けることは少ないし、
デザインや印刷やウエブなど打ちあわせをしてる間に、
仕上がり感が想像できてたり
以外とせっかちな人の性格には向いている。

グラフィックって、建築やプロダクトと比べ
一般に目に触れる時間が少なくて残念だから
後に残る仕事がいいなと思う。
(大成建設の「地図に残る仕事」のような)
オリンピックのポスターなんか何年も前のものも残ってるし。
印刷して残したり、本に掲載されたり、額装したりとかで
何かを残したい。
その目的やなんでかは、今はわからないけど。

今年のJAGDA日めくりカレンダー365に出した。
ちなみに日にちは選べなかった。過ぎてしまった2010.2.18
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腕がイイ、玄人ウケもイイ。だけどヒットしない。
バンドを続けるために、いろんな仕事をしながら、
自分たちのつくる音楽を信じて、今もやり続けているハードロックバンド「アンヴィル」
インディーズにありがちな、カネが無くても音楽を続ける自分たちに酔っている訳ではなく、
必ず受け入れられる(ヒットする)はずだと信じて、ライブを続ける彼らのドキュメンタリー映画を観た。
メジャーなステージに立つことと、立たないことは大きな差がある。
批判にさらされる場に出ることで、人は大きくなる。
コンテンツ制作者に対してのメッセージを感じた。
音楽もCMもグラフィックも番組も、様々な規制をクリアして世の中に出ることが大切。
特にメディアに載っかることは、誰かがそのコンテンツにお金を払うということ。
厳しい世間の目にさらされて、勉強し、人は強くなる。
ローカル枠の番組なら、いつ全国放送されてもいい。そんな姿勢でつくること。
さて、そのブログは、1日何万ビューもあるページにアップできるのか。
ネットでは誰でも発信者になれるが、この2人のような強い発信者にはなれない。

悲しいことに「デザインの現場」が2010年4月号をもって休刊する。
1984年〜デザインのバイブルとして長く活用させていただき
今現在も買ってるし、ちゃんと保管してるのに。ああ。

以下の写真は2号目でまだ 別冊美術手帖 となってる。
なつかしい資生堂NUDAの広告のプロセス。コンパスや雲形の使い方まである。
今までの技術や考え方の蓄積となり、肥やしとなってることには間違いない。
内容はじつにわかりやすく細かく、確かに「現場」を伝えてくれ
自分のやってることに対し間違いじゃないことの再確認をさせてくれる本だった。

デザイン系の雑誌や本が次々となくなる。
僕はいつまでも紙に印刷されたもので知識を得たいのに。

この文章はある雑誌○○デザインの編集者が書かれたもの...。

----- 私は、この電子書籍リーダーに大きな期待を抱いている。まず増え続ける我が家の蔵書をぐっと圧縮できるのが嬉しい。(中略) 電子書籍リーダーは、狭い家に住む日本の読書家にとっては間違いなく福音と言える。電子書籍を購入することになり、その結果、紙の書籍の販売数が減っていくと予想される。将来的には、紙の書籍は、高額商品として限定的に出版されるようになるかもしれない。紙の書籍特有の手触りやページをぺらぺらとめくっていくといった感覚は、多少の出費をいとわない、一部の熱心な読者にだけ許される特権的な経験になる。その時、装丁や紙質といった書籍のデザイン要素が今以上に重要な意味を持つはずだ。-----

考え方は非常にまともで正しいのかも知れないが
紙の印刷出版に関わる人が、こういう考え方をされてるととても悲しい。
いつまでも出版したい意思がないように感じてしまう。
(まったく個人的見解として引用させていただきました。)
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