notes 2009.2

映画のはじまりは真っ白な1枚の紙の前に脚本家が座ること。
脚本から脚色、美術、衣装、撮影、録音、特殊効果、編集、もちろんキャストと監督、プロデューサーが
いなけりゃ出来ないけれど、その前に彼らクルーのクリエイティブがあって、やっと映画は出来上がる...
それぞれの賞の発表と合わせて、彼ら裏方の仕事振りを通して映画が出来るまでを見せてくれた授賞式の演出は素晴らしい。その映画に関わる全てのクルーの素敵なクリエイティビティの集合体に送られる賞だから壇上ではみんな一緒。監督だってどこにいるか分からない。発想した人、作った人、いいと思ってお金を出した人、みんなクリエイティブ・クルーのひとり。みんなやかましい。職人だから。障害だっていっぱいある。でもやかましい。だからスピーチもとってもクリエイティブで考えさせられる。

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「へぇ〜、『りすのす』ってもうやってないんか?」
「フリーペーパーに見えないからあれだけは、捨てずに取っておいてあるわ。」
ていうのが、時々聞かれる言葉で、みんな残念そうに言ってくれる。
制作に少しだけど関わって来た者としてはありがたい嬉しい言葉だし、励みになる。

どんなものでも続けることは大事だと日頃から思ってるし、
続ける物や者、残っていく事も強いと感じる。
でも事情でどうしてもできなくなってきたり、個人の力ではできないモノもある。
でも一人がやろうって言えば何とかなるものもある。
発刊から一貫してテイストを保つこと、合わない広告を入れないこと。など
トータルで見渡せる編集者や現場の人がいればなおさら。
どういう仕事でも続けられるというのは、
素敵だしそういう仕事をしていきたい。

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写真は、PIE BOOKS「フリーペーパーの戦略とデザイン」2008.6発刊に
掲載して頂いた「りすのす」。本屋で見かけたら手に取ってください。

受賞の喜びを表わすのは当然だろうと思うけれど、
賞を贈られる国や時代によってはウエルカムではない賞になるときがある。
賞の主催者には直接の責任はない。しかし、辞退されたり、出席しても笑顔がない授賞式。
そこにはその人なりのメッセージが感じられる。
人は何かを発信することができる。
無言の抵抗や圧力もあるけれど、やはりその場に出てきて言葉を発しないといけないと思う。
常に卵の側に立つ村上春樹氏と、作品の内容からいままで授賞式で乾杯だけは遠慮してきた天童荒太氏。
こういった人たちがこの国にいて本当によかった。
声の大きい者が勝っていた時代は、もうとっくに終わっている。

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今号の「アイデア」はタイポグラフィの研究者エミール・ルーダー特集。
タイポグラフィは、すごく理解してる訳ではないけど、心や体で感じられる師匠。
いつものことだけど、毎回「アイデア」はすげえと思わせられるほどの出来。
今回も、文句なしに「かっこいい」編集、真似できるはずないほどのエディトリアルデザイン。
そこで何年も前からの「アイデア」を並べてみた。(一部だけど)
やっぱり、こういう本(雑誌ではなく)は何年経っても色あせず、
きちっとブランディングされていて、デザイン誌の見本。
休刊だけは避けて欲しい。

(今でも残念なのは「ヤン・チヒョルトの仕事」を買いそびれたこと。誰か持ってないかなぁ)

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D+をここで始めるときにツナミデザインの加藤さんに発注し作ってもらった机が
写真(2005.7.4撮影)の青い机で、ヨコ3m60タテ1m50の大きさで、大人4人は余裕で使える。
k2productionsと中野デザインの2つ分だから二つ合わせるとバカでかい。
面積が大きいと何でも乗せてしまい、すぐ狭くなるけど。
足が細くてしかも4本だけで支えてるだけだから
角に当たるといつまでもグラグラ、震度1でもすぐに感じる。
でも、強度抜群。安心して使っていられる。
表面全部がきめの細かいマウスパッドみたいで3年以上経って良い味でてきた。
興味のある方は見学を。

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「音楽を通して、皆さんの人生に入り込み、アメリカの庶民の物語を語る一握りの人たちがいます。」
バラク・オバマからそう紹介されたアーティスト、ブルース・スプリングステーン。
「大統領に立候補したのは、私がブルース・スプリングスティーンになれないからだ。」
そろそろこの国にも、こんなイキな言葉を吐く政治家が生まれてもいい頃だと思う。
ニューアルバム『ワーキング・オン・ア・ドリーム』と同時に、95年からずっとライナーノーツを書いてきた五十嵐正氏のムック『スプリングスティーンの歌うアメリカ』も出た。音楽を通じアメリカとどのように向き合ってきたか。音楽に載せて自国へのメッセージを歌い続けてきたボスのヒストリーが書かれている。
著者は僕が学生時代に音楽の面白さを教えてくれた金沢の素敵な輸入盤屋の元主。
「米兵を帰還させろ!」と叫んだ、いつかのステージの声がようやくあの大国に伝わったようだ。


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お久しぶりでございます。(リニューーーアル)元気です。

年末Kyo氏からプレゼントしていただいた雑誌ROCKS(ありがとうございます)。
内容は、思い知らされる。とても骨太。気持ちいい。長く続いて欲しい。

創刊特集「気骨の活字」
「ROCKS(=生き様の変わらない人たち、の意)は、
安易なプロモーション主義と決別した雑誌だ。
表現したい人だけが集い、新たな価値観が生まれてくる場所である。
おそらく広告が、最も入りにくい雑誌の一つだろう。(抜粋)」
とは『ROCKS』編集人 福井盛太さんの言葉です。すばらしい。

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きちんと仕事をしていれば人は必ずそこに集まってくる。
メディアでの広告だけではない、人のこころに伝わる広告やしくみを考えないといけない。ネットの時代だからなおさらそう感じる。
ピザのようなイタリアのパン、エダムパン。坂井市三国町の住宅街にあるナポリピザのお店バードランドで。

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お昼にピザを食べに行きました。
ピザの主役はどれなのか考えてみましたが、なかなか答えが見つかりませんでした。

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dee-plusのサイトをリニューアルしました。
心機一転、ガラリと変えてみました...というよりも、
ソフトでいうバージョンアップ、クルマでいうマイナーチェンジといったところです。
でも、あたらしいスタッフページも作って、これからばりばり、どんどん、ぽつぽつ...。
気がついたら結構更新してるじゃん、とりあえずそのあたりを目指して頑張ります。
最近のお仕事もアップしていきます。こちらもどうぞご覧ください。
よい節目の日に、ゆるめの宣言ですみません。

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